絵本を読み聞かせたとき、子どもが声を出す、指差しをする、笑顔を見せる…そんな反応が返ってきたら、何にもかえがたい喜びを感じませんか?
産まれたばかりの赤ちゃんに贈る「ファーストブック」の定番となりつつあるだるまさんシリーズ。
10万部売れればベストセラーと言われる絵本業界の中で、だるまさんシリーズは刊行からわずか18年で累計発行部数1000万部を超える金字塔を打ち立てています。
私自身だるまさんシリーズを知ったきっかけは、義母からのプレゼントでした。
読み始めるやいなや子どもの目がキラキラと輝き、家族にとって最高のコミュニケーションになったんです。
実はこの絵本の作者「かがくいひろしさん」は、特別な子どもたちと真摯に向き合ってきた元先生。
だからこそ、子どもの心を掴む魔法の工夫が詰まっています。
この記事を読めば、あなたが絵本を読み聞かせるとき「この一文に先生の想いが詰まっているんだな」と、違った楽しみ方ができるはず。
そして、子どもと笑い合う時間を何倍も愛おしいものにしていただけたら嬉しいです。
だるまさんシリーズの絵本がなぜ親子に愛されるのか?

だるまさんシリーズの絵本が親子に愛される理由はズバリ0歳から大人まで繰り返し笑顔になれるからです。
恥ずかしながら私は親になるまで、だるまさんシリーズの存在を知りませんでした。笑
最初は「だるまの絵本ってなんだ?」くらいに思っていたのですが、読み聞かせをしてみると
これらの反応を見て正直びっくり!
「赤ちゃんでもわかるの?!」これが私の正直な感想です。

1回目の読み聞かせで反応を見せたのは「いないいないばぁ」と「だるまさん」だけでした!
だるまさんシリーズでなぜ親子が笑う?「3つの理由」
絵本『だるまさん』シリーズを読んだとき、赤ちゃんも小さい子も、そして大人まで一緒に笑顔になるのはなぜでしょうか?
その秘密を、3つの理由から解説します。
- 感性を刺激する動き
- ユーモラスなイラスト
- 親子のコミュニケーションが取れる
感性を刺激する動き
「びよーん」「どてっ」といったダイナミックな動きは、赤ちゃんの感性にまっすぐ届きます。
ページをめくった瞬間に体を揺らしたり声を出したり、全身でその楽しさを表現する我が子を見た親は、思わず笑顔に。
子どもの成長や反応を身近で感じられる時間は、絵本が生み出す何よりの宝物です。
ユーモラスなイラスト
だるまさんの表情はまるで顔芸。笑
驚いた顔や転んだときの様子に、子どもだけでなく大人まで笑ってしまいます。
話はとてもシンプルなのに、強いインパクトを残すのがこの絵本の凄いところ。
親子のコミュニケーションが広がる
短い言葉と分かりやすい動きだからこそ、親子で声をそろえて読んだりだるまさんの真似をしたりしやすいのが特徴です。
絵本によっては次の動作のヒントになるものが隠されていたりして、自然と「一緒に楽しむ時間」も生まれるのが、この絵本の大きな魅力。
こうした絵本の時間には、子どもの心や言葉の成長をぐんぐん伸ばす効果もあるんです。
読み聞かせで得られる効果について、もっと詳しく知りたい方はこちらにまとめています。
0歳から楽しめる!プレゼントに『だるまさん』シリーズが最適な理由

出産祝い、ハーフバースデー、1歳の誕生日・・・どんな贈り物が喜ばれるか迷ったとき、だるまさんシリーズが最適な理由は3つ
- 文字数が少なく赤ちゃんでも理解できる
- 繰り返しのリズムで親子一緒に声を出しやすい
- だるま特有の「赤」と「丸いフォルム」は目で追いやすい
文字数が少なく赤ちゃんでも理解できる
短い言葉とシンプルなイラストで、0歳の赤ちゃんでも楽しめます。
全てが語り口調なので、話しかけるように対話できるのもポイントの一つ。
繰り返しのリズムで親子一緒に声を出しやすい
「だ・る・ま・さ・ん・が」という繰り返しのリズムが単語としても耳に残りやすく、とても心地いいです。
読み手のママ・パパもテンポよく読めるので、親子で掛け合いが楽しめます。
だるま特有の「赤」と「丸いフォルム」は目で追いやすい
あの国民的人気のヒーローのアンパンマンも「丸いフォルム」と「赤」を基調としたスタイル。
だるまさん特有の「真っ赤な色」と「ころんとした丸い形」は、視覚が発達途中の赤ちゃんでも追いやすいデザインです。

ページをめくるごとに目でだるまを追いかける姿が見られます。
【実体験】義母から出産祝いで「もらって大正解だった」
実は私自身、このだるまさんシリーズを知ったのは義母からの出産祝いのプレゼントだったのですが、正直「0歳なのに絵本は早くない??」と思っていました。(失礼でごめんなさい)
今となっては
好みじゃないベビー服や、ベビーおもちゃより100倍良かった。笑
赤ちゃんが6ヶ月ごろになると、読み聞かせで声を出したり笑ったり反応!赤ちゃん絵本っていろいろありますが、こちらは大当たりでした。
家族みんなで楽しんで笑顔になれる、「本当にいい贈り物だな」と心から感じたことを覚えています。
読み聞かせしやすくて、親も助かる
出産直後はママが疲れている時期でもあるので、「誰でも読める」絵本は本当にありがたい存在。
文字数が少なくリズムがあるので、絵本を読み慣れていないパパや祖父母でもすぐに読み聞かせができます。

あっという間に読み終わるので、何度読んでも疲れない!
単品とセット、どっちがいい?
- まずは子どもの反応が見たい方⇨単品「だるまさんが」がベスト
- プレゼントで渡したい方⇨「だるまさんシリーズ3冊セット」
いろいろなプレゼントシーンで活躍
ラッピングして手元に届くものもあるので、ギフトとしてそのまま渡せるのも嬉しいポイントです。
私自身も友人の出産祝いにプレゼントしました。

どのシーンでも喜ばれ、親子の思い出をつくる贈り物になります
だるまさんシリーズ【我が家の年齢別の楽しみ方】

我が家には1歳・3歳・6歳の子どもがいますが、それぞれお気に入りの『だるまさん』シリーズが違います。
年齢ごとに絵本との向き合い方が変化し、長く楽しめるシリーズだと改めて感じています。
それぞれのお気に入りの絵本はこちら
- 1歳・・・「だるまさんが」
- 3歳・・・「だるまさんの」
- 6歳・・・「だるまさんと」
1歳:「だるまさんが」に夢中

ページをめくるだけで指差しや笑いが起きています。
だるまさんががお気に入りのようで、本棚から自分で取り出してページをめくっている姿が可愛くてたまりません。笑
3歳:「だるまさんの」で遊びが広がる

絵本の内容を理解し始めたのか、「真似っこ」遊びが大好きに。

だるまさんの「どてっ」を真似して爆笑しています。笑
だるまさんの言葉や名前を理解してそれを表現することで、親に気持ちが伝わる喜びに気づいたようで、仕草を真似しては、得意げな表情を見せてくれる3歳の息子です。
6歳:「だるまさんと」世界観を楽しむ

6歳の長女はいろいろなくだものと「一緒に何かをする」ところが好きなようで、登場人物やストーリーを楽しむことができるようになっています。
だるまさんとを読むことで一人称ではない絵本を選んだ娘を見て、成長を感じずにはいられませんでした。泣
ここの性格もありますが、年齢でも楽しみ方が違うからこそ長く読めるシリーズです。

最近では弟たちに、読み聞かせをしてくれています!
だるまさんシリーズの絵本「が・の・と」3冊の違いを徹底比較
「だるまさんが」「だるまさんの」「だるまさんと」この3冊の流れはタイトルの後に動きを繰り返す構成で同じですが、実はそれぞれに違った楽しみ方があります。
子どもの年齢や発達に合わせて選ぶと、またグッと楽しさが増していきます。
「だるまさんが」揺れとユーモアで赤ちゃんの心を掴む
シリーズで最初に読むならこの1冊。
「だ・る・ま・さ・ん・が…」とページをめくると、だるまさんがこけたり転んだりするユーモラスな姿が登場します。
赤ちゃんは繰り返しのリズムに大笑いし、まだ言葉が話せなくても声を出して反応してくれます。
だるまさんがの絵本はシンプルで理解しやすいから、ファーストブックとして鉄板の一冊。
「だるまさんの」細かい表情と擬音で感性を刺激
こちらは「だるまさんの・・・て」など身体の部位と擬音を組み合わせた展開です。
リズミカルに読み進めるうちに、子どもが自分の体を触って真似っこ遊びをする姿がよく見られます。
1〜2歳ごろになると「の!」と一緒に声を出したり、鏡の前で真似したりするので、ことば遊びの楽しさや身体感覚を自然に育ててくれます。
「だるまさんと」仲間とのやりとりでコミュ力を育む
この本ではだるまさんに加えて、くだものの仲間が登場し「だるまさんと…ぎゅっ!」など一緒に遊ぶシーンが増えていきます。
子ども同士のやりとりやごっこ遊びが広がる内容なので、3歳以降の子にもピッタリ。
「だるまさんとママ!」「だるまさんと○○したい!」と共同遊びに発展しやすいのも特徴です。
だるまさんシリーズの絵本「が・の・と」比較表
タイトル | 特徴 | 対象年齢目安 | 子どもの反応例 |
---|---|---|---|
だるまさんが | 繰り返しリズム+ユーモアで赤ちゃんを惹きつける | 0〜2歳 | ページをめくるたびに声を出して笑う |
だるまさんの | 体の部位+擬音で感性を刺激 | 2〜4歳 | 体を触って真似をする、ことばを一緒に言う |
だるまさんと | 仲間とのやりとりでコミュ力を育む | 4〜6歳 | 「一緒に!」と遊びに発展、ごっこ遊びにつながる |
作者の「かがくいひろしさん」が絵本にかける熱い想い
「だるまさんシリーズ」を生み出したかがくいひろしさん は、もともと特別支援学校の先生でした。
発達に個性を持つ子どもたちと日々向き合い、どうすれば「もっと楽しく、もっと安心して」学べるかを全力で模索してきた方です。
その経験から生まれたのが、シンプルでリズム感があり、誰でも声を出したくなるような絵本。

私自身も一人目が重度障害児だったので、胸が熱くなりました
文字が少なくても、繰り返しのテンポと大胆な動きで子どもの心を一瞬でつかむのは、まさに教育現場で子どもたちと接してきた先生だからこその視点なのです。
かがくいさんは生涯でわずか「4年間」という短い期間で18冊の絵本を発表しましたが、そのすべてに共通しているのは、子どもが思わず笑顔になる工夫。
絵本を開いたときに子どもが体全体で反応し、親もつられて笑顔になる瞬間を想像しながら作品を描き続けていたそうです。

だからこそ、世代を超えて愛され続けているのだと思います
「かがくいひろしさん」他の代表作
だるまさんシリーズ以外にも、子どもの遊びや日常の風景をユーモアたっぷりに描いた人気作品が多数あります。
おしくら まんじゅう
おしくらまんじゅうの遊びをテーマにした絵本です。
擬音語と繰り返しのリズム・ユニークなキャラクターの動きが特徴で読み聞かせが盛り上がる作品。
おもちのきもち
たたかれ、ちぎられ、食べられる、おもちの様子をコミカルに描いた作品です。
食べ物たちの気持ちを想像するという、共感力や想像力を育む要素が詰まっています。
もくもくやかん
お湯を沸かす仲間たちと一緒に、ひと頑張りする物語。やかんという日常の行動を「やかん」目線で描くことで想像力が掻き立てられる作品。
がまんのケーキ
ケロ子さんの帰りを待つこいたろうとかめぞうが、美味しそうなケーキを前にひたすら我慢する物語。
子どもたちが大好きなおやつを通じて「がまんって、なに?」「想いやりって?」大切な気持ちを楽しく学べる絵本。
これらの作品も、子どもたちの「なぜ?」「どうなるの?」という好奇心を引き出し、読書を楽しい遊びに変えてくれるかがくいさんの才能が光っています。
だるまさんシリーズの絵本【読み聞かせのコツ】

だるまさんシリーズをもっと楽しむためのちょっとした3つの工夫をご紹介します。
- 間を大切にする
- ジェスチャーを交える
- 遊びに発展させる
間を大切にする
「だ・る・ま・さ・ん・が…」とゆっくり間を空けて、ページを捲る瞬間に声を少し大きくすると子どもが大笑いしました。
しっかり間をとってあげることで、より絵本に集中して楽しめるようになります。
ジェスチャーを交える
「びよーん」の場面では手を伸ばしたり、「どてっ」では一緒に体を倒してみたり。
ジェスチャーを入れると、子どもが真似をしてさらに盛り上がります。
遊びに発展させる
読み終わった後、子どもの名前で遊びに発展させるのが大好評でした。
例えば「○○ちゃんの・・・」で体の部位を指差して答えるクイズを出したり、「○○ちゃんと・・・」で遊びを考えたり、絵本の世界が日常の遊びに広がります。
読み聞かせは子どもの心や言葉の成長にどんな効果があるのか?もっと詳しく知りたい方はこちらの記事で解説しています。
だるまさんシリーズのよくあるQ&A
Q. 何歳から楽しめる?
A: 0歳からOK!特に「だるまさんが」は赤ちゃんでも反応しやすい仕掛けがあり、最初の一冊に最適です。

幼児期や小学校低学年でも楽しめる内容で、長く遊べます
Q. 3冊セットで買うべき?
A.:年齢によって好みは分かれますが、長く使うならセット購入がおすすめです。

我が家のように兄弟がいる家庭なら100%取り合いになるので重宝します。笑
Q. プレゼントにするとかぶらない?
A: 定番なのでかぶることもあります。
ただし「お出かけ用と自宅用」「保育園に寄贈用」などにできるため、重なっても喜ばれるケースが多いです。

かがくいひろしさんの違うシリーズをあげても喜ばれますよ
だるまさんシリーズは親子の時間を豊かにする
「だるまさんシリーズ」は、赤ちゃんから小学生ひいては大人まで笑顔になれる数少ない絵本です。
読み聞かせを通して、子どもの「声・表情・体の動き」が一気に広がり、親子で一緒に笑える時間が生まれます。
まずは一番人気のだるまさんがからスタートしてみましょう。
子どもが気に入ったら、「の」「と」と広げていくことで、だるまさん集めを楽しむのもいいかもしれません。
絵本を開けば、そこには本物の笑顔と、愛おしい親子の時間が待っています。
もちろん「だるまさんシリーズ」はファーストブックの鉄板ですが、0〜2歳で人気の絵本は他にもたくさんあります。
我が家でも読み込んだ0〜2歳おすすめ絵本をまとめているので、気になる方はこちらもどうぞ。
お子さんの成長を願う気持ちは、きっとみんな同じですよね。
あなたのお子さんにも、とっておきの一冊が見つかりますように。